移住者の声~奈多みどり荘オーナー 佐藤徹夫さん~
お名前:佐藤 徹夫さん
出身地:大分市
移住した年:2019年
家族構成:3人家族(妻、娘)+愛犬
現在のお仕事:
・民泊「 奈多みどり荘 」オーナー
・通訳案内士
・インバウンドコンサルティングガイド
杵築の北側、美しい松林と穏やかな海が広がる奈多海岸で
民泊「奈多みどり荘」を営む佐藤さん。
かつて海の家として使われていた古民家を、ゆったりと心穏やかな時間を過ごせる民泊へと再生することになったいきさつについて伺いました。
移住したきっかけは?
大分の高校を卒業後、アメリカで10年ほど暮らし、日本に戻ってからは東京で米軍向けの新聞記者などのお仕事をしていました。
その後、外国の旅行会社が企画する日本のツアーのガイドとして、日本中を飛び回っていましたが、どうせ日本中旅しているなら東京に住んでいる必要はない、として拠点を地元の大分県にしようと思い、Uターン移住することに決めました。
移住先を選ぶ上で、重要視したことや準備したことは?
訪ねると、看板犬アオちゃんが元気よくお出迎え!
とにかく、広くて自分たちの理想の暮らしができる場所を探していました。
海の近くに住みたくて、大分でも街の方ではなく田舎の方を中心に探しました。
移住の準備としては、当時住んでいた東京で開催された移住フェアに参加したり、各市町村の空き家バンクを頻繁にチェックしたりしました。
日出町のアパートに1~2年住みながら、理想の家を探し回り、市町村の区長さんに直接会いに行って良い家がないか聞いたことも!
杵築を移住先に選んだ決め手は?
杵築は20年程前に奈多海岸にサーフィンで訪れたことがあり、その時からこのビーチが好きで「なんかいいな」と感じていて、大分に戻るならこういうところに住みたいと思っていました。
それで大分に戻ってきて家探しをしている時にちょうど空き家バンクでこの家を見つけて、即決しました。
今思うと、元々何かしらの縁があったのかもしれませんね。
家の前のテラス席は鳥の声と波の音がBGM
かつては海の家の休憩所だった大広間
長く海外に住んでいたり、インバウンドのガイドをしていたりしたこともあって、日本の良さというのを自分なりに改めて感じていました。
この物件を見たときに、畳の広間、松林、砂浜、海に浮かぶ鳥居、など、日本の古き良き時代、普遍的な日本の良さがあるなと思いました。日本人はもちろん、海外の旅行客にも絶対うけるなと感じました。
元々は民泊をやるつもりはなかったのですが、この物件に出会ってしまったのでやるしかない、と。
友達の大工さんとかと一緒に、テラスや客室などをリノベーションして民泊業をすることになりました。
リノベーションして生まれ変わった客室
和室の客室は日本らしさを感じられる畳仕様
大分空港から車で10分というのも魅力ですね。
妻の実家が東京なので、東京まで飛行機で1時間半ほどで行けるというのも良かったです。
移住して変わったことは?
奈多みどり荘のInstagramより@nada_beach_house929
生活は毎日充実してますね。
住み始めてから3年経ちますが、毎朝犬の散歩をして鳥居から上がる朝日を見て、いいところだなと実感します。まったく飽きませんね。
こんないい環境は他にはないと思います。
海の近くの家はよくあるけど、道路が近かったりしますよね。
ここはもう砂浜に住んでいるような感覚で、聞こえるのも鳥の声と波の音だけです。
一目惚れ的なところがありましたね。
仕事はコロナの影響でスローになりましたが、ちょうどその頃に子供が生まれたこともあって、いい意味で子育ての時間に充てられてよかったと思っています。
杵築に住んでみて、良かったことと困ったことを教えてください。
良かったことは、マイペースに生活ができることですね。
あと、地元の人たちの地元愛が強くて、皆で奈多の松林を守っていこうとしています。そういう熱い姿勢を尊敬していますし、そういう人たちがいる環境の中で生活できることがありがたいですね。
自分もそういう保全活動のボランティアに参加していますし、少しでもお手伝いができればと思います。
初めはやっぱり地域とは距離感がありましたが、自分がその地域に溶け込もうとしている姿勢を見せることで、徐々に野菜のお裾分けをもらえるようになったり、挨拶をかわせるようになったりしました。
時間はかかりますが自分の態度を示すことで少しずつ周囲に認めてもらえたと思っています。
困ったことは、今の家が古民家なので冬はすきま風があって寒いことかな。賃貸なのでどんなに改修にお金や手をかけても自分たちの物にならないのも残念です。
また夜に外食できるお店が少ないのも寂しいですね。東京に居た頃は赤提灯が大好きで飲み歩いてましたが、最近はもっぱら宅飲みばかりです。
今後杵築でやってみたいことは?
今も杵築の観光の通訳ガイド講師をしたりしていますが、宇宙港が開港されたりコロナが落ち着いてインバウンドが戻ってきてくれた時に、海外のお客さんが杵築を面白いと思ってもらえるような場所を作りたいと思っています。
海があって山があって、城下町もあるという杵築ならではの特色を、上手く伝えられるようなことがしたいと考えています。
奈多でいうと、松林などの環境を守りながら自然を楽しみに来るような場所にしたいですね。海を見ながらお茶が飲めるようなカフェもいいなと思っています。
杵築市は世界の農業遺産にも認定されていたりして、ポテンシャルはまだまだたくさんあると思います。
杵築といえば城下町のイメージですが、この素晴らしい奈多海岸ももっと広めていきたいと思っています。
海を見ながらのコーヒーTIMEは最高の時間
夏はレンタルSUPやバーベキューなども
移住を考えている人へ
その地域がどういう取り組みをしているかとか、雰囲気を何度か通って感じることが大切。
まずはどこかアパートなどに住んで、そこからゆっくり家を探すことも方法の一つだと思います。
また、地域のボランティアに参加したり、積極的に挨拶をしたりすることで、地域の人と繋がりを作っていくことも大事です。
自分もそうやって地域と関わっていく中で話を貰って、夏は梅、冬~春はみかんの収穫を手伝うなど、広がりを作る事ができていると思います。
この記事に関するお問い合わせ先
協働のまちづくり課 移住・定住促進係
〒873-0001 大分県杵築市大字杵築377番地1
電話番号:0978-62-1814
ファックス:0978-63-3833
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更新日:2022年06月15日