自然災害伝承碑に関するお知らせ
更新日:2025年10月17日
自然災害伝承碑とは
自然災害伝承碑は、過去に発生した津波、洪水、土砂災害等の自然災害に係る事柄(災害の様相や被害の状況など)が記載されている石碑やモニュメントです。
実際に被災した場所に建てられていることが多いことから、その地域で過去にどのような災害が起きたのかを知る手がかりとなります。また、災害は同じ場所で繰り返し発生するケースが多いことから、地域の防災意識の向上につながる効果があると期待されています。
自然災害伝承碑の国土地理院地図掲載
令和7年8月に杵築市として初めて、杵築市山香町大字野原にある災害復興記念碑が自然災害伝承碑として国土地理院地図に掲載されました。
掲載された「昭和51年台風17号 災害復興記念碑」
・災害名:昭和51年台風第17号(昭和51年9月10日)
・災害種別:洪水・土砂災害
・建立年:昭和54年
・伝承内容:昭和51年(1976年)9月10日、旧山香町は台風17号により有史以来最大の豪雨に襲われた。
その降雨量は315mmに達し、死者4名、家屋の流失・埋没・浸水347戸、河川の決壊149ヶ所、
道路の決壊156ヶ所、さらには農作物の流失・冠水など人畜農作物耕地等に甚大な被害を受けた。
・所在地:大分県杵築市山香町大字野原1010番地2(杵築市役所 山香庁舎)

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災害に関する石碑やモニュメント等の情報提供のお願い
過去に発生した災害を忘れないためにも、皆さんの周囲に過去の災害が記された石碑やモニュメント等があれば情報提供をお願いします。
全国で掲載されている自然災害伝承碑の事例
事例1 神社、寺院等の再建を目的とする復旧(復興)記念碑

事例1「台風災害復旧記念碑」(埼玉県嵐山町)
この碑文には、台風における神社の被害や復旧、復興に関する事項しか記載がなかったため、掲載に必要な情報が足りません。
しかし、町の地域防災計画の内容をもとに、この地域における被害状況を補足することで掲載しています。
復旧(復興)に関する碑であっても、資料等により地域の被害内容を具体的に記載することで、自然災害伝承碑として掲載できる可能性があります。
事例2 地蔵尊、水神碑

事例2 「親子地蔵尊」(北海道登別市)
この地蔵尊は、豪雨により避難中に亡くなった5名の慰霊を目的とした碑であり、一見すると、碑から自然災害の被害内容や教訓は読み取れません。
しかし、市史や災害当時の新聞記事等の資料をもとに、この地域における被害状況や教訓を補足することで掲載しています。
慰霊が目的の碑、被害状況や伝承要素等に関する記載がない碑であっても、被害状況を補足する資料や災害教訓を伝えていることが分かる資料があれば、自然災害伝承碑に掲載できる可能性があります。
事例3 自然物(石等)

事例3 「山津波記念石」(宮崎県えびの市)
この碑は、土砂災害により流出した自然石ですが、災害伝承のために、現地でそのまま保存しています。
このように、自然物がその場に残っていることに意味(災害伝承、 教訓)がある場合、説明板や資料等により災害の規模や被害状況等が補足可能であれば、自然災害伝承碑に掲載できる可能性があります。
該当しない事例
・自然災害の伝承要素がない治水事業の完成・竣工記念碑
・自然災害と直接関係がない慰霊碑や事故の鎮魂碑
・自然災害が元であったとしても、その後に蔓延した疫病や暴動などの犠牲者の慰霊碑
・長期間にわたる降水量の不足によって起こる干ばつに関する石碑等
・個人の業績をたたえることのみを目的とした顕彰碑
・寺社、記念館等の施設
・恒久性に乏しい木製モニュメント、木製の標柱、木造建築物に付属するもの
※該当するか判断できない場合やその他不明な点等があれば、以下連絡先にお気軽にご相談下さい。
【連絡先】
危機管理課 防災係
電話番号 :0978-62-1802
ファックス:0978-62-0210
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